私は中国語の学習開始から約一年半で中検2級に合格することができました。
まだ中国語で自由に意思が伝えられる、というレベルには達してないものの、
中国に一度も行かず、学校で習ったわけでもない割には結構ここまで達する時間は
短かかったのかもしれません。
この理由をちょっと考えてみようと思います。
まず私は中学に入って英語を勉強し始めました。
学習塾で週に一度英語を勉強していたこともあり、中学時代は英語の成績は
クラスでもいい方で(あくまで田舎の公立中学校の話ではありますが)、
英単語を覚えるのも結構得意なほうでした。
塾での英語の勉強といえば、まず先生が黒板に覚えるべき単語と熟語を黒板いっぱいに
書き出す。みんなそれをノートに写す。これは次回のテスト範囲。
文法の練習問題をとく。暗誦ノートというものがあり、教科書の本文のようなものを
毎回10文くらい日→英にそのまま覚えるテストもあり、何問以上間違えると不合格→追試、
という正に受験勉強の典型。
そのときの英語の先生の発音はまるっきり日本人英語の発音でした。
それでも、このときの授業のおかげで私の英語の基礎力がついたのかな、と思っています。
でも教科書の先を一人で先行して学習する、ということもなくカリキュラムどおりに勉強
していったので、英検3級に受かったのは中学3年の時だったし、英検2級に受かったのは
さらに2年後の高校2年のときでした。
中検と英検を級で簡単に比べるわけにはいかないでしょうが、
英検3級合格までに2年以上かかったのに比べると、中検2級合格が1年半というのは、
やっぱり早かったんだろう、と思います。
中国語の習得(というレベルまで達してはないのですが・・・)が早かったというのは
いくつか要因は考えられると思います。
思いつくままに書き出してみると
①中国語は英語ほど文法が複雑ではない。
②単語も日本語と同じものがあるので、もともと覚えないといけない単語の量が違う。
③インターネットのおかげで勉強法、学習資源などの情報量が格段に増えた。
④中国語はVCDなどのおかげで字幕勉強が容易。
⑤英語を勉強してきた際の勉強が中国語にも役立っている。
⑥中学時代は他の教科も勉強して覚えないといけなかったが、今は中国語に集中できる。
⑦カリキュラムは自分で作れる。
きっと、まだまだあると思うんですが、主なのはこの辺でしょうか。
①と⑦は関連してる気がするんですが、英語の場合、2年生になってやっと過去形が
出てくるけど、中国語では「昨天」とか入れれば過去の意味になるので、過去形を別に
習う必要がない。現在完了とかのようにややこしくない。
だから一冊の文法書があれば、どんどん一人で先に読み進めていくことができます。
やっぱり一番いいのは日本語で書かれた中国語学習者向けの文法書。
私は図書館にあったものを中心に何冊かやりました。
(一冊ガーっとやりきったわけでなく、何冊かを交互にぐるぐると)
よく語学習得の際に言われることだけど「ネイティブの子供がどうやってその言語を覚えるか」。
それは子供だから、そういう風に自然に覚えていくといいんだろうけど、
大人になると、そんなに悠長なこともいってられません。
ネイティブ(じゃなくても日本人だって)の赤ちゃんは一年間はあんまり言語を発することも
できずに、ただ聞いてるだけ。それだけの期間ずっとひたすらインプットがあるから
話せるようになると早いんだろうけど、大人の私たちが、ただひたすら一年間黙って
聞き続けることは結構無理です。
だから子供と同じ教材を使って、子供と同じやり方ですすめようとするのは逆効果、のような
気がします。初期の段階で中国人向けのものを背伸びしてやろうとしても時間がかかるだけ。
日本人向けに要領よくまとめられたものが一番効率がいいですね。
「ダーリンは外国人」で有名な小栗 左多里さんのだんなさん(トニーさん)が
「英語でしゃべらナイト」に出演されてたときに話されてましたが、
ハンガリーから日本にくる飛行機の中で平仮名とカタカナを一気に覚えたそうです。
漢字にしても日本の子が小学校6年間かけて覚える漢字を
大人である自分が6年間もかけて覚えるわけにはいかない、という話がありました。
子供には子供なりの、成長したらそれなりの勉強法があるな、ってしみじみと思いました。
あとはやっぱり③④あたりが一番英語学習の時と違うな、と思うことですね。
中学校で英語を勉強し始めたとき、英語の原書が読んでみたい、と思っても
図書館にも原書なんて置いてなかったし、インターネットなんてまだあんまり普及も
してなくて教科書以外の英語に触れる機会なんて、めったにありませんでした。
中2の頃から「百万人の英語」というラジオ番組を聞いたりして、雑誌も買ったりして
すごく好きでした。早見優のリスニングコーナーの日があったり、映画のセリフを
特集する日があったり、洋楽の歌詞を解釈して楽しむ日があったりと、
とてもいい番組でした。
今でこそ、DVDで英語のセリフも字幕で簡単に確認できますが、当時は
雑誌の特集とかでしかスクリプトを見ることができませんでした。
今は英語の映画なら、ほとんどのものがWEB上で公開されてますね。
中学時代はNHKの「フルハウス」などを見てたまに英語のほうに切り替えて
見たりして、聞き取れる単語があると嬉しくて。
高校、大学時代も「ビバリーヒルズ」シリーズをまず日本語で見て、英語に
切り替えて見て、聞き取れたセリフは書き留めたりして。
今のように字幕付のDVDが普及してれば、もっと英語力を身につけるのも
楽だったかな、と思っています。
(最近は英語の勉強はしてないので、この方法を英語では試していません。)
今はWEB上でいろんな人の中国語の学習の方法も知ることができるし、
やる気をもらうこともできます。またいろんな講座もWEB上に展開されているし、
中国語のページに簡単にアクセスできるし、いろんな簡単に情報が入ってくる。
英語を勉強してた頃にはなかったことです。それこそ、クラスでは英語の成績が
いい方だったから安心して「井の中の蛙」状態。
今はWEB上に自分より上の方がわんさかいらっしゃるので、上を見続けて
頑張れてるような気がします。
また字幕付DVD、VCDなどの話に戻ると、ちょうどよく華流ブームのおかげで
私が中国語の勉強を始めてから、テレビでも台湾ドラマが放送されるようになりました。
まだ入ってきたばかりなので当然字幕放送。語学学習者にはとても都合がよかったです。
はじめてTVで見たドラマは「ラベンダー」でした。
初めて見る台湾ドラマはとても新鮮。人の名前に「阿」をつけて呼ぶんだ、
なんて基本的なことから、「おはよう」は「早(zao)」だけなのね~、なんて
いろいろと知ることができたし、聞き取れるセリフもたまにあったりして楽しかったです。
その後、大陸のドラマも買い、22集のものを全部見終わって、かなり勉強になりました。
何集かは字幕も全部ノートに書き取って、音声だけを聞いて聞き取りの練習をしたり。
ドラマの中で出てきた単語というのは結構印象に深く残ってるので、後で問題を
といたりしてるときにも、あの場面で誰がこういうセリフを言ったときのものだ、って思い出します。
ちなみにTVで見たドラマはセリフ確認のために大概VCDを購入してます。
多すぎて、まだ見れていないんですが。。。
あとは中国の著作権の甘さのおかげで、音楽も書籍も買わずともネット上で
いろんなものに触れられること。
歌詞も探せば簡単に見つかるし、この時代だから、ここまで短時間で学習が進んだんだな、
と思ってます。
あと、私のミーハー精神のおかげかも。音楽もドラマも大好きだから。
またBLOGのおかげでいろんな人とも知り合えて、Cpodの無料アカウントまで頂けたし^^。
こんな時代に生きて、中国語を学習してるんだから、すごくLuckyなことだな、って思います。
ま、だらだら書き綴ったことは、あくまで私一個人の見解ですけどね。。。